現場が語る整骨院の裏話。横行する不正の背景と競争社会。

現場が語る整骨院の裏話。横行する不正の背景と競争社会。

たまたま知り合いに柔道整復師として働いている人がいて、面白い話が聞けたので掲載します。テーマは「横行する不正の裏側」。

なぜ不正が起こるのか、その背景と現状を実例を交えて語ってもらいました。柔道整復師として開業を目指す人や、進路として考えている人に聞いてもらいたいお話でした。

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乱立する整骨院

「(整骨院は)乱立してますよ。なんでかっていうと、学校が増えてるからです。平成20年頃に国が学校の運営を許可したのでみんながこぞって学校を運営しだしたんです。」

「卒業する生徒も資格を持つ人もかなり増えてるので、もうコンビニかっていう勢いで整骨院が増えてます。
昔はそんなになかったので、整骨院は保険料だけで成り立ってたんです。それが今じゃ保険の請求だけじゃ患者さんも減ってきてやりくりが難しいので、自費治療といって保険外の治療もするようになってきてます。」

話を聞いたのは、雇われ院長として地方の整骨院を切り盛りするとある柔道整復師の先生。
需要に比べて供給多可になっている現状を語る。

「その結果、整骨院がケガを治すだけではなく、集客の為にマーケティングをする必要が出てきます。
でもノウハウがないので、治療技術とは別にコスプレをして患者さんと仲良くなろうとか見当違いのことをしだしちゃう。」
「だからもう何屋さんなのかわからない整骨院がたくさん営業しているのが現状です。」

整骨院が増えてるから運営が厳しくなってるのかーと思いきや、どうやらそれだけではない様子。
続けてお話を聞いてみると、それに加えてさらに厳しい事態になってきているのだとか。

整骨院が増えたことで削られる治療費

「増えれば増えるほど保険を使っちゃうので、国から支払われる保険料が上がってきます。そこで国がとった対策というのが、整骨院側の取り分を減らすということしたわけです。」

「以前は首・肩・腰・背中・足など、カルテの中に5部位まで書けたんですけど、今では3部位までしか書いてはいけないということになっています。」

これでもってさらに厳しい状況に追い込まれているのだとか。
そういう背景のもと、保険料や治療費を水増しする不正を行う整骨院が増えているそうです。
しかしそれがまた自分たちの首を絞めていると・・・。

「そこで、交通事故の治療費を架空請求したりするわけです。そういうのがまた最近バレたりとかして、整骨院の立場が非常に厳しくなっています。最近では悪い意味で認知度が上がってきているんですね。」

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それでも不正がなくならない理由

「それでも不正がなくならないのは、被害者と整骨院が双方おいしい思いをできるから。これはあんまり知られてないんですけど、患者さんも保険会社から慰謝料として来院数×4500円もらえます。そのお金は加害者の自賠責保険から支払われます。」

そうして保険から搾り取れるだけ取らないと、生活が立ち行かないというのが不正をする柔道整復師の大方の言い分だそうです。

「身の回りにはいないと思ってたんですけど、会うもんですね(笑)」

と、笑いながらも憤っていました。彼が憤る理由は、一部の人が不正を行うことで不正をしない人の首まで絞まっている現状があるからです。あまり長く通われると保険会社側にしわ寄せが行くので、通院期間を指定する保険会社もあるのだとか。

「保険会社側はそれはあんまりおいしくないので、整骨院に通う期間を被害者側に指定するという事例もあります。」

「普通はそれは保険会社が指定できることではないのでおかしな話なんですけど、被害者側はそういう法律的なことはわからないので、2ヶ月しか通えないと思い込んでしまったりするケースもあります。そうして、本当は治っていないのに通院を止めてしまう人もたまにいます。」

一部の整骨院が架空請求を繰り返すことで、ほんとうに治療が必要な人や、本当に助けてあげたい人と思っている人が肩身が狭くなるという事態になっていると言います。

整骨院のこれから

利用者側の視点から見ると整骨院って意外と認知度低いというか、実際に何をしてくれるところなのかが分かり難いんですよね。

字面から骨を整えてくれるところっていうのは分かるんですが、柔道整復師が何ができるのかをハッキリ言える利用者の方はほとんどいないんじゃないでしょうか。同じように、実際に柔道整復師は何ができるのかを正しく分かりやすくアピールできている整骨院は少なそうです。

○○整骨院がコンビニみたいに乱立していくなかで、他所と差別化するためにいろいろと施策を取る必要があるのはもちろんですが、それが治療技術とは関係のない所で迷走していく整骨院も多いそうです。

そんなこんなで、不正が横行する背景には増え続ける整骨院の経営難が色濃くあるようですが、保険料は性質としては税金に近いものなので、経営難を理由に不正をされたんではたまったものではありません。

とはいえ整骨院側もご飯を食べなくてはいけませんので、背に腹は変えられないという現状。こんなところでも競争社会ですね。持つものと持たざるものの二極化が進んでいくと言われていますが、こんな所にも予兆があるんだなぁという印象でした。

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