映画『おとなの事情』感想。ネタバレあり。スマホの危険性と人間の本性が見えてくる作品。

映画『おとなの事情』感想。ネタバレあり。スマホの危険性と人間の本性が見えてくる作品。

イタリアで興行収入20億円を達成し、予想できないラストにあなたも騙される。この映画で学ぶことは………人のスマホを見てもいいことはないということだ。

TSUTAYAで見かけた瞬間に借りようと決断した内容でしたね。結果おもしろすぎた。

イタリア映画ですが、字幕と日本語吹き替えの両方に対応しているので字幕が苦手な方は吹き替えでも大丈夫です。

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監督

パオロ・ジェノベーゼ

パオロ・ジェノベーゼ

引用:大人の事情

コメディのヒットメーカーとして高い評価を受けている監督で、今作の『大人の事情』も驚異的なヒットになり、スペインではリメイク作品が作られるそうです。(2017年公開)

誰でも抱える秘密をテーマに作ろうと決めていた監督は、スマホという秘密の保管場所に注目します。人生のブラックボックスとして描けば面白い作品ができると考えたそうです。

ブラックボックスとは良く言ったもので、見終わった後にスマホのブラックさに驚きました。

あらすじ

3組の夫婦と1人の独身男が繰り広げる会話劇。全員が腐れ縁というほどに知り尽くしている仲だ。いつものように全員で集まり、仲良く食事を楽しみます。

しかし、あるゲームがきっかけでお互いの間に亀裂が入ることになる。

ゲームの内容は全員スマホをテーブルに置き、連絡がきたら全員で確認できる状態(スピーカーで話す)にするという簡単で怖いルールだ。

お互いが秘密を知った時、人の本性が見えてくる。

あなたはスマホを相手に見せれますか?

映画の進行は、7人で一つのテーブルを囲み、会話劇を繰り広げるので場面が変わることが少ないです。しかし、見れば見るほど映画に惹きこまれていきました。

7人のスマホに入っている秘密が観てる側にも興味が出てしまいます。それほどスマホというのは、秘密を抱えたブラックボックスということなんでしょうね。

キャスト

登場人物の配役が完璧なので違和感なく鑑賞できました。会話劇は俳優や女優の演技で左右されるので重要です。監督自身も「キャスティングに自信があった」と語ってます。

ロッコ

マルコジャニーニ

マルコ・ジャニーニ

引用:大人の事情

客観的に物事を見ることができるロッコは、7人の中ではリーダー的な立ち位置に見えました。
そして、相手の気持ちを理解して話を進めるのが上手です。医者であり、エヴァの旦那です。2人の間には思春期の16歳の娘がいます。

マルコは、『神様の思し召し』でも医者役で出演してましたが、今回も最高の演技でした。声が渋くてかっこいいです。

『神様の思し召し』感想記事

エヴァ

カシア・スムトゥニアク

カシア・スムトゥニアク

引用:大人の事情
ロッコとエヴァは夫婦です。しかし、ロッコとは違い感情的になりやすく16歳の娘とも衝突しがち、物事の捉え方が主観的です。

カウンセリングの仕事をしているが、感情的になりやすいところを見ると、プライベートと仕事は区別するタイプなのかもしれないですね。

ゲームをしようと言い出したのは、エヴァです。遊びで始めたつもりがこれが最悪の事態を招きます。

レレ

ヴァレリオ

ヴァレリオ・マスタンドレア

引用:大人の事情

カルロッタと夫婦のレレですが、夫婦仲はそれほど良くないです。怠慢期という感じですね。自分の母親と口論になる奥さんをあまり良く思ってないません。

交通事故の裁判中で頭を抱え悩んでいるところも注目しておいた方がいいでしょう。

カルロッタ

アンナ・フォッリエッタ

アンナ・フォッリエッタ

引用:大人の事情

レレのお母さんと口論になることが多く、レレとの仲も上手くいっていません。エヴァとは学生時代からの友達のようば印象ですね。

食事会にノーパンで外出しますが、これも後で大変なことになります。

コジモ

エドアルド・レオ

エドアルド・レオ

引用:大人の事情
タクシー運転手のコジモ。

見た目からして女好きな顔してますよね。自分の欲望を我慢できないようなそんな印象です。

レレとは親友で、お互いを知り尽くしていますがゲームがきっかけで本音が現れます。そして、ビアンカとは結婚したばかりの新婚で、見た目とは裏腹にかなり嫉妬深い男でもあります。

ビアンカ

アルヴァ・ロルヴァケル

アルヴァ・ロルヴァケル

引用:大人の事情

獣医のビアンカは、7人の中で1番真面目に生きていた女性。真面目すぎて面白くないといったところです。

会話中も余計なお節介ばかりでした。7人とは友達関係の日が浅いのが会話を聞くと良くわかります。純粋な彼女は真っ直ぐすぎて後で損をするタイプでしょうね。

ペッペ

ジュゼッペ・パッティストン

ジュゼッペ・パッティストン

引用:大人の事情
学校の教師をしていたペッペだが、ある事情で学校をから不当解雇を言い渡されます。

モテない容姿のペッペ。しかし、バツイチで、最近は恋人ができみんなに紹介しようとするのですが、恋人は熱を出してしまい紹介できなくなったと話します。しかしこれには深い事情があるのでした。

感想とネタバレ

配役の完璧さは、冒頭で良くわかります。7人でが集まってから会話するシーンは、スムーズです。冗談を言い合うシーンは、まるで昔からお互いを知り尽くしてるかのような印象を受けます。

このキャスティングも完璧ですが、脚本の内容がまた面白いです。

脚本の作り方が面白い

スマホの中身といえば、ほとんどの人が浮気を疑いますが、この映画は浮気どころの話では終わりません。それだけの話だったらここまで面白くはないでしょう。

異なる人生を送る登場人物を描くのに4人の脚本家が集まり、実体験や聞いた話を持ち寄り脚本を仕上げたそうです。

だからこそリアリティがあり、話に深みを感じることができます。7人の秘密を会話の中で絡ませるのは複雑になりそうですが、話が整理整頓されてるところも見事です。

食事シーンが最高

イタリア料理がたくさん出てきて美味しそうです。

そして、個人的に海外の人が料理を食べてるところを見るのが僕は大好きです。食べながら喋るところって普通は汚い印象なんですが、海外の人が口に食べ物入れながら話すのってなんか良くないですか?

いろんな人にこのことを話したんですが、誰にもわかってもらえないです。もし僕のような外人食事シーン好きな人がいるのであればこの映画はドンピシャですよ。

スマホというブラックボックス

スマホに入っている情報は、あなたでも思いがけない秘密が眠ってます。それは、SNSです。

SNSにはあなたの個人情報だけでなく他人の情報も入ってます。だからこそスマホは安易に人に見せていいものではありません。

この映画では、テーブルにスマホを置いて連絡がきたら全員にわかるようにするという単純なものなのに、ここまで仲が引き裂かれていくというところが醍醐味です。

手の中に収まるくらいの小さい機械に数え切れない情報が詰まっているということを登場人物は誰も理解していません。

なので、「スマホは慎重に扱おうぜ」という警告にも思える映画です。

スマホで夫婦の仲も友達の仲も引き裂かれるには辛いですよ。

心に残った名言(多大なネタバレ)

「今夜カミングアウトしたのは俺じゃなくて みんなだ。」

7人の中にゲイがいることを知ったみんなの反応を見た後にペッペが言った一言が印象的でした。人の本性というのは、スマホでもわからないものです。

カミングアウトしようと悩んでいたが、このゲームにより友達の本性が見えてしまい、それを皮肉交じりで放った言葉ですね。

つまり、友達が本性をカミングアウトしたということです。

無理やりに相手の秘密を聞き出すのは絶対やってはいけない行為だと改めて感じた瞬間でした。この一言が全てを物語っていいたので印象深い言葉です。

音楽に物申す

気になったのは、音楽の使い方くらいです。ミステリアスなシーンでもほのぼのとした音楽が流れるので、その場に合ってない気がしました。

どんな秘密が隠されてるのかドキドキするシーンでも、若干拍子抜けな感じになってしまいます。

僕としては、もっとドキドキするような音楽にしてほしかったですね。

最後に

『コメディ』のジャンルに入ってますが、これは確実に『サスペンス』です。笑える要素は少ないですし、見終わった後は考えさせられる作品であることも間違いないです。

スマホの危険性や、人間の本音と建前、そして隠れた本性を見事に映し出した作品でした。

ぜひ、1人で見てください。w

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