世界最強の女子車いすテニスプレイヤー・上地結衣。その強さの秘密とは。

世界最強の女子車いすテニスプレイヤー・上地結衣。その強さの秘密とは。

世界最強の女子車いすテニスプレイヤー・上地結衣。テニスプレイヤーとしてはもちろん、一人の人間としての強さの秘密に迫ってみた。

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プロフィール

上地結衣(かみじ ゆい) 生年月日:1994年4月24日 出身地: 兵庫県明石市 サイズ:身長・143cm 利き手:左利き

上地結衣(かみじ ゆい)
生年月日:1994年4月24日
出身地: 兵庫県明石市
サイズ:身長・143cm
利き手:左利き

2014年に女子車いすテニスで年間グランドスラムを達成。この快挙は史上3組目、史上6人目、史上最年少の名実ともに現在世界最強の女子車いすテニスプレイヤーである。

14歳の時には全日本選抜車いすテニス選手権大会で初優勝し、以降6連覇中。
ピースカップという毎年10月に広島で行われる国際大会でも現在3連覇中。

2014年5月のジャパンオープンでは男子車いすテニスプレイヤーの国枝慎吾選手と並び、男女そろっての世界一を実現したことでも話題になった。
上地結衣 国枝慎吾

「出来ないことがあるのがいや」と語る上地結衣。現在は一人暮らしをしていて、車も自分で運転するし、乗り降りも自分でするし、車椅子の積載も自分でする。

「上地結衣」と書いて「何でもできる」と読むのだ。

まぁここに書いてあることは全部忘れて、この動画を見てもらえば彼女のことは大体分かる。

見るのめんどくさいっていう人の為に動画で紹介している強さの秘密を簡単に解説すると

1、車いす操作がすごい
2、展開予測がすごい
3、ショットがすごい正確

この3つ。

自分のメンタルを操る力

とはいえ、車いす操作、展開予測、正確さの3つだけで世界最強になれるはずがないので、TVの解説は間違ってはいないが程遠いぐらいのものだろう。

上地結衣のプレーについて面白いインタビューを見つけたので、興味がある人は読んでみてもらいたい。

「楽しさが私の一番の原動力なのかもしれません。私にとっては試合を楽しんだり、戦術がうまく決まり、自分が満足する試合ができることが重要で、勝利はその先にあるものだと思っています」
引用:事業構想大学院大学/「楽しさ」でコートを支配する 上地結衣(車いすテニス選手)

インタビューの中で注目したのは、自分を操るセルフトークについて。上地は自分を客観視して、まるで他人のように叱咤激励することで自分のメンタルをコントロールしていく。自己暗示の一種で、最近では自己啓発の流行によってビジネスシーンにもよく取り入れられる手法だ。

思考の坩堝とでも言うべきか、一度考えが悪い方に向かうと、これを取り返すのはなかなか容易ではない。誰にでも経験があるだろう。

スポーツはまばたきをするほどの一瞬が命運を分ける。1球1球で自分をコントロールする力を軽視しない姿勢こそが、彼女の強さの秘密なのではないかと思う。

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二分脊椎症とは

先天性の病気で、脊椎の背中側の骨が一部開いて脊髄などの神経組織が背中に飛び出している『開放性二分脊椎(脊髄髄膜瘤)』と、骨の開いている部分が正常な皮膚に覆われている『潜在性二分脊椎』に分かれる。
引用:二分脊椎症の解説

文章で呼んでも知らない単語がいっぱい出てくるしよくわからないので、この図を参考に。一応ふんわりしたタッチの絵で書かれているけど、ミリでもグロいのだめな人は注意。

二分脊椎症 図解
二分脊椎症

この背中にポコっと出ている神経組織が皮膚に覆われていないと『開放性二分脊椎』。正常に皮膚に覆われていると『潜在性二分脊椎』。

上地さんの症状は『潜在性二分脊椎』にあたる。症状となる神経障害は以下の通り。

運動麻痺:足が上手く動かせず、歩きにくい、成長に伴い足の変形も起こってくる 
感覚麻痺:触った感じ、暑さ、痛みを感じない
膀胱障害:おしっこを上手く出したり、我慢したり出来ない
直腸障害:うんちを上手く出したり、我慢したり出来ない
引用:二分脊椎症の解説

『潜在性二分脊椎』の場合は全く神経症を伴わない場合もあるが、一般的には上記のいずれかの症状に該当する。

上地結衣と二分脊椎症

生まれたときは、足に軽い麻痺があるものの歩けないほどではなく、外で遊ぶのが大好きな活発な子供だったという。歩行が困難になったのは小学校4年生の頃。

次第に足の筋肉は衰えていき、装具がないと歩けないようになり、ついには車いすでの生活になっていく。

何で歩かれへんのやろうと。その頃には、装具がないと歩けなくなってきだしていた。何で自分なんやろとも思ってたんですけど。学校は家から15~20分くらいなんですけど、その距離が歩けなかったり。友達も何も言わずに、自分のこと待ってくれてたりもしたんですけど、それが逆に、友達を待たせてるという風に思ってたんで、すごい悔しくてしょうがなかったですね。そのときは。
引用:福祉ポータルハートネット

落ち込むとか、へこむとかじゃなくて、“悔しくてしょうがなかった”っていうのか。そこにものすごい感心してしまった。“悔しくてしょうがない”って、なかなか言える言葉じゃない。

何か辛いことに対峙した時、テキトーな理由をこじつけて、「自分は悪くない」と目を逸らしてしまったり、ひたすら憂鬱に飲みこまれたり、世の中にはそういう向き合い方が多い気がする。自分もよくやる。テヘペロ

最初はバスケを始めたけど、子ども扱いされるのが悔しくてすぐやめてしまったという。それで選んだのが小学生と大人が対等に戦えるテニス。これなら悔しくても全部自分のせいだ。できなきゃ自分が悪い。

車いすテニスのそういう対等なフィールドが楽しくて仕方なかったと語っている。

まとめ

一応病気のことも書いてはいるものの、上地結衣の記事を書いていて楽しくなるばっかりで、そこがまたすごいと思う。誤解を恐れずに言うと、最後の最後で「そういえば障害があるんだった」とか思ってしまった。

持ち前の負けず嫌いな性格がそうさせるのか、“楽しい”を追い求めてどこまでも突撃していける姿勢に感服した。「何か面白いことないかなー」と口癖のように行っていた過去の自分を殴りたい。

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