『ベルセルク』アニメ版2016の感想。過剰な演出が見づらかった感

『ベルセルク』アニメ版2016の感想。過剰な演出が見づらかった感

「これ3DCG?」「本当にクソじゃないか」と一部では不評を買っているらしい2016年放送のアニメ版「ベルセルク」。

1話、2話、3話と見てきましたが、個人的にそこまで作画がヒドイという感じはしませんでした。

ただ残念ながら全体的に見づらい感覚が拭えず、面白かった!と手放しに言えるものでもありませんでした。

なんでこんなに見づらいんだろうってことを考えてみました。

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話はどこからどこまで?

あまりにも原作が出なさ過ぎて、もうそれ以前の話の流れをあんまり覚えてない人も多いと思うので、まずはおさらい。

原作を知らない人はネタバレするので要注意です。

Title 1

黄金時代
旧鷹の団の話です。グリフィスが蝕を起こして鷹の団が食われるまで。

————-2016年のアニメはここから————-

断罪篇

◆ロスト・チルドレンの章
蛾みたいな女の子の使徒と戦う章。

◆縛鎖の章
ファルネーゼ率いる聖鉄鎖騎士団に捕らわれてから、ゴドーの元に預けていたキャスカが失踪するまでの話。

◆生誕祭の章
断罪の塔でグリフィスが受肉するまでの話。

————-たぶんここまで————-

千年帝国の鷹(ミレニアム・ファルコン)篇
◆聖魔戦記の章
グリフィスがミッドランドでクシャーンと戦う。ガッツはファルネーゼ、セルピコ、イシドロ、シールケと出会って妖精郷を目指す
◆鷹都(ファルコニア)の章
貿易都市ヴリタニスにて新生鷹の団vsクシャーンvsガッツ一行の三つ巴。

幻造世界(ファンタジア)篇
◆妖精島の章
二度の転生を経たガニシュカ大帝がグリフィスに敗れ、「幻想世界」出現。ガッツ一行は人魚の助けを借りて海神を破り、妖精郷のあるスケリグ島にたどり着く。←イマココ

とりあえず3話までの話の流れはこんな感じ。

  • 1話 ガッツの放浪と木のお化けを倒すまで
  • 2話 ファルネーゼ率いる聖鉄鎖騎士団に捕まってから脱出まで
  • 3話 ファルネーゼを人質にとって使途を撃退するところまで

ロスト・チルドレンの章が思いっきりハショられています。ロシーヌちゃん結構好きなのにショック。

ベルセルク ロシーヌ

この調子だと、いろいろハショってグリフィスが受肉したところで終わりでしょうか。

まぁ原作が1篇どころか1章でワンクールやれるかどうかぐらいのボリュームなんで、仕方がないことではありますが……。劇場版でもワイアルドさんハショられてたし。

ワイアルド ベルセルク
一部に熱狂的なファンを持つワイアルドさん

2016年のアニメ版「ベルセルク」の感想

3Dは3Dなんですが、ちょいちょい手書きの雰囲気あって、あんまり見たことがない感じの絵。

ゲームとかだと、ちょっとFFタクティクスのムービーみたいな雰囲気があります。それ+アニメ版「シドニアの騎士」みたいな。

ガッツの顔はちょっと長い気がしますが、見た目には綺麗ですし、言われているほど作画がヒドイとは感じませんでした。

スゴイ!って思えるほどの新鮮さやオリジナリティはあまりなかったので、3Dアニメってそんなもんって無意識で思っていたのかもしれません。

見ていて特に感じたことは2つ。

演出が過剰すぎなのと、音楽がイマイチってことぐらいです。

全体的に演出が過剰

見ていて、なんとなーく見づらい感じ。

おそらく1シーン1シ-ンの演出が過剰すぎて、ワビサビみたいなものが全然ないのが、原因なのではないかと思います。

とにかくインパクトのある演出を多用しすぎる。

アップになったりスローになったりのカメラワークや、音楽を鳴らしたり止めたり、それぞれの演出がとにかく濃ゆい。加えて話の展開は割と早いので、見ていて目を回してしまう感覚が。

例えば、戦闘中にガッツがハリウッド映画よろしくユーモアのあるセリフをしゃべるんですが、それも全部ドアップスローの「ドン!」って感じで、しかも音楽を止めて1話に3回もやられると、やっぱりクドくなってきます。

音楽が止まるって、見ている方からすれば物凄いインパクトですからね。使いすぎです。

そもそもああいうセリフはしれっと言うから良いのに、決め顔でドヤられると、ちょっと……。

原作の書き込みが尋常じゃないので、原作に忠実になればなるほどそんな感じになってしまうのかなーとも思いました。

そう考えると、製作者側は原作がすごく好きなんだと思います。見ていて、かなり気合入れて作ってる感じも伝わってきます。

その辺がかえって仇になっているのかもしれません。

音楽が世界観を分かりづらくしている

注意して聞くと分かるんですが、かなりいろんなジャンルの音楽が使われています。

それもミクスチャーの様なものが多いので、若干とっ散らかってる感じが否めず。

オープニングではメタルかってぐらいエレキギターがテレテレ早弾きを披露し、エンディングはアコギベースのバラード。

戦闘シーンではオペラっぽい曲が流れていて、酒屋ではヘヴィメタルのリフ、かと思えばピアノでしっとり。

全体的に忙しくて統一感に乏しく、感情移入出来ないどころか世界観が霧散している感覚があります。一言で言えば、音楽の使い方が乱暴。

同じ絵でも、音楽によって印象はすごく変わってきます。

例えば、あの有名な名作映画『ニュー・シネマ・パラダイス』では、徹底的にワンメロディーしか使わないことで、視聴者の感情をより揺さぶることに成功しています。

あれぐらいやれとは言いませんが、折角アニメを作るなら、製作者側がベルセルクの世界観を表現していると思えるような、柱になる1曲ぐらいは欲しかったと思います。

まとめ

ちょっと辛口になってしまいました。

僕の中では、「ベルセルク」ってアクションとかカッコよさよりも、ディテールが大事な作品なんです。

やっぱり有名な原作をアニメ化すると、ファンとしては「思ってたのと違う!!」ってありますよね。批判的な意見が多いってことは、それだけ愛されている作品ってことなんでしょう。

どこからともなく「原作者かよ!!」って声が聞こえてきそうですが、僕もベルセルク大好きなんで多分全話見ます。製作者と視聴者ではなく、同じファンの目線で楽しめたら良いなーと思います。

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  • Comments ( 3 )
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  1. By コムラ

    初めまして。
    私もぽんぬふさんと大体同意見です。
    3Dも2Dも言われてる程悪いとは思わず「テレビアニメそれも深夜ならまあこの位だよね」
    と思えるレベルでした。
    問題はやはり演出、特にコンテの悪さにあると私は思います。
    とにかく監督並びに演出家は動かせば迫力が出ると思ってる節があると思うのですが
    何というか「カメラが動いてる」だけで「動画」になってないんですよね。
    イマジナリーラインが何かさえ分からないアニメーター上がりが動かせばそれっぽくなるだろ!
    とテキトーやってるなーと勘ぐってしまいます。
    それと本放送前のスペシャル特番でスタッフが口を揃えて「三浦さんの絵が~」とひたすら称賛してるのを見てるうちに
    表層しか見てないんじゃないかと感じてましたが、放送を見て予感は的中してしまいました。
    話は変わりますが鳥嶋編集長と三浦先生の対談で鳥嶋さんが「絵よりも言葉の人」と三浦先生のことを表していて共感しました。
    長くなりましたがもっとこう情緒とか人間の心(ナレーションではない)を描いてほしいんですよね。
    ですからアニメの「グロイでしょ!」「派手でしょ!」「残酷でしょ!」「エロいでしょ!」と
    視覚的に分かるところだけを曲解して作ってるような気がしてならないのです…

  2. By 匿名

    声優の演技が軽いのはしようがないのかな。内海さんのゾットや大木さんの王さまの前作は重みが合ったんだけど。大塚さんを突出させるための演出なのかと勘繰りたくなる。
    音楽はやっぱり平沢さんで統一してほしかったな。灰よ、だけがこれまた突出してます。
    と、いろいろ文句は垂れますが、ベルセルクが動いてるだけで実は満足。なるべく先の方までアニメ化してほしいですわ。

  3. By 匿名

    >原作の書き込みが尋常じゃないので、原作に忠実になればなるほどそんな感じになってしまうのかなーとも思いました。

    >そう考えると、製作者側は原作がすごく好きなんだと思います。見ていて、かなり気合入れて作ってる感じも伝わってきます。
     
    原作に忠実?製作側は原作がすごく好き?冗談じゃない…
    こんなのっぺりとした、まるでファンが覚えたての3D技術をつかって一生懸命つくったかのような出来が、原作リスペクトしているはずがない
    1997年につくられたほうが製作年代が近いってだけで全然原作に近い雰囲気をだしている
    出た当初やはりボロクソに言われていた映画三部作でさえも、今現在のコメントをみると
    「2016年最新版をみたあとにこの映画をみると、いかにこの映画の出来がよかったか思い知らされる」と皮肉られるほどだ
    海外ファンからも失望の声しか聞こえない

    どの盛り上がりをみせるはずの山場シーンでも、安っぽいCGのおかげで「製作途中の映像が流失しちゃったのかな?」程度にしかおもえない。
    1997年、2012年、2016年。技術はどんどん進歩していくはずなのに時が進むほど質が下がっていくようす、残念でなりません。

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